産業や暮らしに欠かせない
特殊鋼をつくる過程で大同テクニカは力を発揮
企業の社会的責任が時代のスローガンとなる昨今、環境を犠牲にした技術は成り立たないでしょう。
私たち大同テクニカは、世界最大級の特殊鋼メーカー・大同特殊鋼(株)のグループ会社として、独自の技術力でその生産の一翼を担うと同時に、次世代に引き継ぐ循環型企業への挑戦を続けています。
創造力を支えるのは、まぎれもなく一人ひとりの社員。個性あふれる仲間たちが持ち味を存分に発揮しながら、モノづくりの基本に立った付加価値の高い商品づくりに取り組んでいます。
Step 1
特殊鋼の主な原料は鉄スクラップです。自動車工場など、各種製造工場にて製造工程で排出される鉄スクラップ、建物の解体で出る鉄材、私たちのまわりにある不要になった鉄製品など日本国内で1年間に約5000万トンもの鉄スクラップが発生します。特殊鋼はこの鉄スクラップを再利用して作り出されます。
Step 2
鉄スクラップをアーク炉と呼ばれる釜に入れ、そこに電極を差し込み電気の力で溶かします。鉄スクラップは1600℃を超す高温でドロドロに溶かされます。
Step 3
溶けた鉄から不純物を取り除き、成分を調整する作業を「精錬」と言います。特殊鋼としての特性を持たせるためにマンガンやニッケル、クロムといった成分を加え均一になるように特殊なガスにて攪拌し調整します。
Step 4
液体状に溶けた鋼を冷やして固めるのが「鋳造」と呼ばれる工程です。知多工場では「連続鋳造」という方法で溶けた鋼を筒状の鋳型に流し込み、少しずつ冷却しながら排出していきます。押し出された鋼はある程度冷却され固まった段階で切断され次の工程へと進みます。
Step 5
熱した鋼をプレス機械にて大きな力を加え、鍛える工程を「鍛造」といいます。ちょうど刀鍛冶が熱した刀を金づちで叩いて強靭な刀を作り出す作業と同じ工程です。プレスされた特殊鋼はより強くなり、形を整えます。
Step 6
連続鋳造で作られた鋼をローラーで大きな力を加えて伸ばす工程を「圧延」といいます。ローラーで何度も圧延工程を繰り返すことで大きさや形を整え、製品の完成サイズに近づけていきます。
Step 7
製品の品質を保証するために、厳しい基準に基づいて検査を行っています。検査には破壊検査と非破壊検査があり、機械での検査で問題のあった製品を取り出し検査薬とブラックライトを使用した蛍光探傷検査やグラインダーを製品に当てた時の火花の色や形から鋼種判別をする火花検査などがあります。
Step 8
完成した製品は梱包されトレーラーや船舶、貨車にてお客様のもとへ輸送されます。私たちがつくりだした特殊鋼がお客様の元で更に加工され部品となり様々な分野で活用されています。
Step 9
出荷された特殊鋼は自動車や産業機械などのメーカーでエンジン部品や各種機械部品に加工され、自動車のギアやシャフト、ベアリングなどの部品に姿を変えます。